【英語を英語のまま理解する!】サイトトランスレーションで読解力&スピーキング力UP!

こんにちは、TORAIZ イングリッシュコンサルタントのYukiです!

あなたは英語を読むとき、丁寧な日本語に訳しながら理解していませんか? その方法では、読むスピードが遅くなり、リスニングやスピーキングにも影響を与えてしまいます。そこで効果的なのが「サイトトランスレーション」英語の語順のまま意味を理解する訓練をすることで、英語を英語のまま処理する力が身につきます。

本記事では、サイトトランスレーションの具体的な方法やメリットを詳しく解説し、英語学習への活用法をご紹介します。

サイトトランスレーションとは?

サイトトランスレーション(Sight Translation)は、文章を目で追いながら即座に別の言語に訳す技法です。主に通訳者のトレーニングで使われる手法ですが、英語学習者にとっても非常に有効です。視覚的に捉えた情報を瞬時に訳すことで、英語の読解力やリスニング力を向上させる効果があります。特に、英語を日本語に訳す際のスピードを高め、より自然な訳出ができるようになります。

 

サイトトランスレーションが英語学習に有効な理由は?

この技法を取り入れることで、英語の処理速度が飛躍的に向上します。通常、英語を読む際に単語単位で理解しようとすると、意味の流れが途切れてしまいます。しかし、サイトトランスレーションを行うと、英語の語順のまま意味を捉える訓練ができます。これは、リーディングだけでなく、リスニング力の向上にもつながります。英語を「英語のまま理解する力」を養うことで、学習の効率が格段に向上するのです。

サイトトランスレーションの具体的なやり方

英文を意味のかたまり(チャンク)ごとにスラッシュを打つ

まずは、用意した英文にスラッシュ( / )を打っていきます。ひとつのチャンクは、「聞いてすぐに受け
止められる」程度の長さを目安としてください。
【例】
I am deeply grateful to ABC Corporation / for all their assistance, / without which it would not have been
possible / for us to hold this exhibition.
例えば I am deeply だけでは意味がつかめないですが、次の grateful を聞けば「とても感謝している」
ことが分かりますよね。このように、意味のかたまりとして短すぎず、瞬時に解釈するのに長すぎない
長さに切っていくことがポイントです。

スラッシュを打つ位置は、以下を参考にしてください。
① コンマの直後
② 接続詞や関係詞の直前
③ 前置詞句の直前
④ 不定詞や分詞の直前

英文を前から順にチャンクごとに訳していく

先ほどの英文を以下のように前から訳していきます。

I am deeply grateful to ABC Corporation / ABC 社にはとても感謝している
for all their assistance, / いろいろとご支援いただいて
without which it would not have been possible / それが無かったら不可能だった
for us to hold this exhibition. この展示会を開くのは

チャンクをその都度理解し、その理解を積み上げていくことで、文が終わったときに文全体の理解が完
了していることを目指します。

【注意点・ポイント】

和訳にこだわりすぎないことが大切です。They were disappointed と聞いたら「がっかりしたんだな」
と受け止め、to find out that they didn’t succeed. と聞いたら「うまくいかなかったんだ」くらいに
受け止めましょう。英文和訳的に意味を組み立てる必要はありません。

また、音読しながら訳すことで、リスニングやスピーキングのスキル向上にもつながります。継続して練習することで、英語の情報処理速度が自然と速くなり、英語を英語のまま理解できる力が養われます。

 

サイトトランスレーションの練習教材は?

トレーニングに使用する教材は、内容や語彙の難しすぎないものにしましょう。サイトトランスレ
ーションの最大の狙いは「英文を語順通りに理解していくこと」ですので、現在の英語レベルでも
理解できる文法・単語で書かれている英文を使用することが大切です。

ここでは、おすすめの教材と、その理由を詳しく紹介します。

ラダーシリーズ

教材名

ラダーシリーズ

媒体 Kindle/単行本
値段 Kindle版550円~
おすすめ ポイント 日本人学習者向けに作られた段階別のリーディング教材で、易しいレベルから徐々に難しいレベルへとステップしていくことができます。誰もが知っている物語や偉人の伝記、英語で日本の都市の紹介をしているものなど、豊富な種類も魅力です。物語の流れを楽しみながら、飽きずにサイトトランスレーションの練習を進めることができます。
リンク先 ◆ラダーシリーズ公式◆

英語スラッシュ・リスニングトレーニング

教材名

英語スラッシュリスニングトレーニング

媒体 単行本(CDつき)
値段 2014年の第1版は1,980円、2022年の第2版はusedで3,422円~
おすすめ  ポイント 政治経済・環境問題に関する15個のReportを、3つのステップに則りながら丁寧に解説。内容が徐々に難しくなっていくのも、無理なく力をつけられるように計算されて作られている教材です。スラッシュ・リスニングを軸に、シャドーイングやクイックレスポンスといったプロ通訳養成メソッドを取り入れた、まず初めのサイトラ練習におすすめのリスニングトレーニングブック。第2版は音声DLつきで15個のReportのうち3つが新しいものに。
リンク先 英語スラッシュ・リスニングトレーニング

CNN English Express

教材名

CNN English Express

媒体 Kindle/雑誌
値段 Kindle版1,230円~(定期購読で10%OFF)
おすすめ  ポイント 初中級者にはコラムやショートストーリーなど、内容や速度が比較的ゆっくりなコンテンツに、数多く触れていただくのがおすすめです。上級者には、ネイティブの日常会話に極めて近いインタビューをはじめ、スピーチや討論を素材として構成。まさに「生きた」英語なので、ネイティブと渡り合う本物の英語力をつけるのに最適です。本書の学習構成にも「スラッシュリーディング・スラッシュリスニング」(サイトトランスレーションと同意)が組まれているのも魅力。高速英語の最難関である「アンダーソン・クーパー360°」にも、最終的に挑戦したいですね!
リンク先 CNN English Express

サイトトランスレーションとシャドーイングの違いは?

サイトトランスレーションは「視覚的に捉えた英語を瞬時に訳す」技法ですが、シャドーイングは「聞こえてくる英語をそのまま繰り返す」学習法です。どちらも英語の処理速度を高める効果がありますが、目的が少し異なります。サイトトランスレーションは読解とリスニングの強化に効果的で、シャドーイングは発音やリズムを身につけるのに適しています。両方を組み合わせて学習すると、よりバランスの取れた英語力が身につくでしょう。

サイトトランスレーションを続けるコツは?

毎日少しでも取り組む

効果的に学習を続けるためには、毎日少しずつでも練習を継続することが大切です。短時間でもいいので、習慣化することで無理なく続けられます。また、学習の進捗を記録し、自分の成長を確認することもモチベーションの維持につながります。

スピード×意味理解を意識する

また、スピードだけを意識せず、正確に意味を捉えることも重要です。最初はゆっくりでも構わないので、文の構造や意味のまとまりを意識しながら訳すようにしましょう。慣れてくると、自然にスピードも上がり、英語の処理能力が向上します。

様々なジャンルに触れる

さらに、さまざまな種類の文章を使って練習するのもおすすめです。ニュース記事、ビジネスメール、文学作品など、異なるジャンルの英文に触れることで、多様な表現や語彙を習得できます。継続的に挑戦することで、より実践的な英語力を身につけることができるでしょう。

 

まとめ

サイトトランスレーションは、英語学習者にとって非常に有効なトレーニング方法です。読解力、リスニング力、英語の処理速度を同時に鍛えることができるため、ぜひ日々の学習に取り入れてみてください。最初は難しく感じるかもしれませんが、続けることで確実に英語のスキルが向上します。

それでは、また次回記事でお会いいたしましょう!