こんにちは、TORAIZ イングリッシュコンサルタントのYukiです!
ビジネス英語は日常英会話とは異なり、フォーマルな表現や適切な言い回しが求められます。特に英語圏では敬意や礼儀が言葉に反映されるため、カジュアルな表現を使うと意図せず失礼な印象を与えてしまうことがあります。逆に、日本語の直訳では伝わりにくい表現もあり、適切な英語を使いこなすには注意が必要です。
しかし、こうした間違いは学習や経験を通じて改善できます。実際、多くの日本人ビジネスパーソンが共通して間違えやすいポイントがあり、それを理解し適切な表現に言い換えることで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
本記事では、日本人が特に間違えやすいビジネス英語の表現と英語のビジネスマナーについて詳しく解説し、実践的なフレーズやポイントを紹介します。
了解しましたは”I understand”じゃない!?
日本語の「了解しました」を直訳して “I understand” と言ってしまう方が多いですが、これはニュアンス的に上司やクライアントに対して使うには適していません。 “I understand” は「私は理解しました」という意味で、ややカジュアルな響きがあります。
ビジネスシーンでは、
“Noted.”(承知しました)
“I have noted your request.”(ご要望を承りました)
“I will take care of it.”(対応いたします)
といった表現を使うのが適切です。
“I’m sorry”だけでは不十分?
ビジネスの場では謝罪が必要になることがありますが、 “I’m sorry” だけでは十分ではない場合があります。特に、ミスが発生した際には、より真摯な対応・言葉遣いが求められます。
“I sincerely apologize for the inconvenience.”(ご不便をおかけし、心よりお詫び申し上げます。)
“Please accept my apologies for the delay.”(遅延についてお詫び申し上げます。)
“We regret any misunderstanding caused.”(誤解を招いたことを遺憾に思います。)
また、ただ謝るだけでなく、解決策を示すことが重要です。例えば、“We will ensure this does not happen again.”(このようなことが再発しないよう努めます)と添えると、さらに誠実な印象を与えます。
“Thank you for your kindness”は不自然?
日本語の「ご親切にありがとうございます」をそのまま “Thank you for your kindness” と訳すのは不自然です。ビジネスでは、 “Thank you for your support”(ご支援ありがとうございます)や “Thank you for your cooperation”(ご協力ありがとうございます)とするのが適切です。
また、メールの締めくくりには、
“I appreciate your assistance.”(ご協力に感謝いたします。)
“Looking forward to your reply.”(ご返信をお待ちしております。)
“Best regards,”(敬具)
などを使うと、より自然で丁寧な印象になります。
“Can you~?”は上司やクライアントに失礼?
“Can you ~?” は直訳すると「~できますか?」という意味ですが、ビジネスの場ではやや直接的で失礼に聞こえることがあります。依頼するときは、
“Could you please ~?”(~していただけますか?)
“Would you mind ~?”(~していただいてもよろしいですか?)
“I would appreciate it if you could ~.”(~していただけると幸いです。)
といった表現を使うと、より丁寧な印象になります。
“Let’s discuss about this”は間違い?
日本人がよく間違える表現のひとつに、”discuss about” があります。日本語では「~について話し合う」と言いますが、英語の “discuss” にはすでに「話し合う」という意味が含まれているため、”about” をつけると誤りになります。
×Let’s discuss about the project.
〇Let’s discuss the project.
また、もう少しフォーマルにしたい場合は、
“Let’s have a discussion on the project.”(プロジェクトについて話し合いましょう。)
“Shall we go over the details of the project?”(プロジェクトの詳細を確認しましょう。)
といった表現も使えます。ビジネスの場では、正確な表現を心がけることが重要です。
間違えやすいビジネス英語のマナー
ビジネス英語だけでなく、英語圏のビジネスマナーにも注意が必要です。文化や習慣の違いによって、日本では当たり前の行動が英語圏では不自然に見えることがあります。特に、ビジネスの場では小さなマナーの違いが相手に与える印象を大きく左右するため、適切な振る舞いを身につけることが大切です。
以下に、日本人が特に間違えやすいポイントを紹介します。
挨拶の仕方
英語圏のビジネスシーンでは、握手が一般的な挨拶ですが、日本人はついお辞儀をしてしまうことがあります。相手と目を合わせながら、しっかりと握手をすることが大切です。
また、電話やオンライン会議では、最初に “How are you?” と尋ねるのが一般的です。日本人はすぐに本題に入る傾向がありますが、”I hope you are doing well.”(お元気でいらっしゃいますか?)などの一言を添えると、より自然な会話になります。
名刺交換の文化の違い
日本では、名刺交換はビジネスの第一歩として重要視されますが、英語圏では名刺の受け渡しにそれほど形式ばったルールはありません。相手が求めるまでは無理に名刺を渡さないほうがよいでしょう。
また、名刺を渡すときには、“May I give you my business card?”(名刺をお渡ししてもよろしいですか?)と一言添えるとスマートです。
遠回しな表現を避ける
英語では、日本語と違って遠回しな表現があまり好まれません。例えば、日本人がよく使う “I will try my best”(最善を尽くします)という表現は、相手によっては「やる気がない」と捉えられることがあります。より確実な印象を与えるために、
“I will make sure to complete it.”(必ず完了させます。)
“I will take full responsibility for this.”(責任を持って対応します。)
といった表現を使うのが望ましいです。
会議や面談を終えて去る時
日本人は会議が終わると、深くお辞儀をして「失礼します」と言いながら静かに退出することが多いですが、英語圏ではこれが不自然に映ることがあります。代わりに、以下のようなフレーズを使うとスムーズです。
“Thank you for your time. I look forward to our next meeting.”(お時間をいただきありがとうございます。次回の会議を楽しみにしています。)
“It was great speaking with you. Have a great day!”(お話できてよかったです。良い一日を!)
“I appreciate the discussion. See you soon!”(お話しできて感謝しています。また近いうちに!)
また、足早に立ち去るのではなく、相手と軽くアイコンタクトをとりながら笑顔で退出すると、より好印象を与えます。
まとめ
色々と書いてはきましたが、上記に述べたことができなかったとしても、急激に大きく相手の信頼度が下がるわけではありません。例えばアメリカ人のクライアントが会議中脚を組んでいたとしても、それで目くじらを立てる日本人はいませんね。「各国の文化を尊重」することがまず大前提です。
しかしながら、日本人が間違えやすいビジネス英語や英語のビジネスマナーを理解し、適切な表現を身につけることは、円滑なコミュニケーションに役立ちます。特に、フォーマルな言い回しや、丁寧な依頼の仕方を意識することで、よりスムーズに英語でのビジネスを進めることができるでしょう。日々の業務で少しずつ実践しながら、正しい表現を身につけていきましょう。
ではまた次の記事でお会いしましょう!