【英語で考える力を育てる】“英語脳”を作るための5つの習慣

こんにちは、TORAIZ イングリッシュコンサルタントのYukiです!

単語や文法は覚えたのに、「英語が口からスッと出てこない」「聞いた瞬間に意味が取れない」

そんな壁にぶつかっていませんか?
それは、頭の中でいったん日本語に訳す「日本語→英語」処理がクセになっているから。
“英語脳”とは、英語を英語のまま理解し、考え、話せる状態のこと。実は特別な才能ではなく、正しい習慣を積み重ねれば誰でも身につけることができるのです。
この記事では、忙しいビジネスパーソンでも今日から実践できる【英語脳を育てる5つの習慣】をご紹介していきます。

 

 

英語を「イメージ」で理解する習慣

英語脳を育てる第一歩は、英語を日本語に訳して理解するクセから脱却することです。英語を読んだり聞いたりした瞬間に、情景やイメージが自然と浮かぶ感覚が大切。そのためには、英語そのものを“絵”としてインプットする習慣をつけましょう。

 

“英英辞典”で意味をイメージで捉える

英語脳を育てるうえで、英英辞典を使う習慣は非常に効果的です。

たとえば、「run」という単語を引くと “to move quickly on foot” といった説明が出てきます。

ここで重要なのは、単に「走る」と日本語に置き換えて終わりにしないこと。この英語の説明を読んだら、目を閉じてみましょう。公園で子どもたちが笑いながら駆けている姿や、ビジネスパーソンが電車に間に合うように急いでいる場面を、できるだけ鮮明に思い浮かべます。

「run」には他にも意味があります。

「経営する(run a company)」や「流れる(run water)」

といった使い方も、実際のシーンと結びつけてイメージしていくと、英語が頭の中で“生きた形”で記憶されていきます。


英英辞典の説明を読むたびに、「これはどんなシーンだろう?」と問いかけ、映画のワンシーンのように映像化する習慣をつけると、英語を聞いたときに自然とイメージが浮かぶ“英語脳のルート”が鍛えられていきます。これを繰り返すことで、英語を英語のまま理解し、話すときも「イメージ→英語」と直結する感覚が身につくのです。

 

“画像検索”で単語を“視覚化”する

抽象的な単語も、視覚で覚えると記憶に定着します。たとえば「negotiate(交渉する)」という単語をGoogle画像で検索すると、スーツ姿の人々が握手している写真が並びます。こうした具体的なビジュアルと結びつけることで、実際のビジネスシーンでも意味がスッと浮かぶようになります。

英単語を覚えるときに、頭の中にビジュアルを結びつけることは、記憶に定着させるうえで非常に効果的です。具体的なビジュアルと結びつけることで、実際のビジネスシーンでも意味がスッと浮かぶようになります。

たとえば下記のような例を見てみましょう。

単語 意味 イメージ画像
negotiate 交渉する、話し合って決める
challenge 挑戦する、課題
collaborate 協力する、共同で取り組む

これらを1分でも目にするだけで、単語が具体的な行動シーンと結びつき、英語がただの文字情報から“生きた知識”に変わります。

 

 

「シャドーイング」で耳を慣らす習慣

英語を英語のまま理解し、さらにスムーズに口から出せるようになるには、耳と口を同時に鍛えることがポイント。その最も効果的な方法が「シャドーイング」です。1日たった10分でも、音を真似して声に出すトレーニングを習慣化すれば、リスニング力とスピーキング力がダブルで伸びていきます。

1〜2分の音声や動画を”シャドーイング素材”に

続けるうちに、ネイティブ特有の音の変化(リエゾンや省略)が自然と聞き取れるようになり、実際の英語会議や電話でも反応速度が速くなります。さらに、シャドーイングは発音矯正やスピーキング力アップにも直結。まさに「短時間で最大効果」が期待できるトレーニングです。

シャドーイングをしっかりとモノにしていきたい!という方は、是非こちらの記事で紹介しているシャドーイング完全攻略ガイドも併せてご覧ください。

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「リテリング」で回路を作る習慣

英語でスムーズに話せる人は、単に暗記したフレーズを丸ごと再生しているのではありません。頭の中で言葉を組み替え、言い換えながら表現を作り出す力が身についています。この「言い換え力」こそ、英語を実際に使いこなすためのカギ。

リテリング(聞いた内容を自分の言葉で言い直す練習)は、この言い換えスキルを磨くうえで最強のトレーニングです。インプットした表現をそのまま覚えるだけでなく、「どうやったら別の言い方ができるか」を考えることで、英語で考える回路=英語脳が鍛えられ、実践の場でもとっさに言葉が出てくるようになります。学んだ英語を「使える英語」に変える、このワンステップが上達の分かれ道です。

 

ニュースや教材を”シンプルに”言い換えてみる

リテリングの第一歩は、聞いたり読んだりした英語を「少しだけ形を変えて」口に出してみることです。

下記の例を見てみましょう。

“The event was canceled.”(イベントは中止になった)という文章を聞いたら、

“They decided not to hold the event.”(彼らはイベントを開催しないと決めた)

“It won’t take place as planned.”(予定通りには行われない)

などというように、違う言い回しで表現することにチャレンジしてみましょう。

これを毎日習慣にすると、実際の会話で言葉が詰まったときに「別の言い方」で乗り切れる力がつきます。また、こうしたシンプルな言い換え練習を続けることで、語彙や表現のバリエーションが自然に増え、英語での“伝え方の幅”が広がっていきます。最初は短い文からスタートし、慣れてきたら少しずつ長めの文章でも試してみましょう。

 

3文で内容を”要約”

リスニングや読解をした後、是非3文で内容をまとめてみましょう。慣れない最初のうちは「First, … Second, … Finally, …」という形で3つのポイントにまとめて言い直す練習が効果的です。

下記の例を見てみましょう。

ビジネスニュースで

「ある企業が好調な売上を記録し、アジア市場への拡大を計画し、利益の増加を見込んでいる」

という話を聞いたとします。

その場合、

“First, the company reported strong sales. Second, they plan to expand in Asia. Finally, they expect profits to rise.”と、シンプルな3点に整理します。

この練習を繰り返すことで、聞いた内容を即座に頭の中で整理し、要点を伝える力が鍛えられます。実際の会議やプレゼンでも「要点を簡潔に伝えるスキル」として役立つため、ビジネス英語の場面でも効果が直結します。慣れてきたら、「First… Second… Third…」ではなく、「To begin with… In addition… Lastly…」など、表現にバリエーションをつけるのもおすすめです。

 

書くことで「英語思考」を定着させる習慣

英語で「話せない」と悩む人の多くは、頭の中で英語の文章を組み立てる訓練が不足しています。その解決法が「書く」練習です。英語で書くプロセスは、単語や表現を並べ、文法のルールに沿って意味の通る文にする作業。これこそが、話すときに必要な脳の回路を作る訓練になります。さらに、書いた英語を声に出して読むことで、目・耳・口を同時に使った「二重学習」が成立し、記憶にしっかり定着します。英語力を底上げしたい人ほど、この「書く→読む」の習慣が効果的です。

 

“英語日記”でアウトプット回路を鍛える

忙しいビジネスパーソンでも続けやすいのが、「1日3文」だけの英語日記です。

たとえば、

“Today, I had a meeting with my team. We discussed the project timeline. I’ll prepare the next report tomorrow.”
のように、シンプルな日常や仕事の出来事を書くことから始めましょう。

このとき大切なのは、「完璧な文」を目指さず、とにかく毎日続けて“英語で考える回路”を動かすことです。さらに、日記には自分の生活に即した単語や表現が自然と登場するため、これがそのまま「使える表現」としてストックされていきます。たとえば、上記にもある“We discussed the project timeline.” という表現を日記で繰り返し書いていると、実際の英語会議でもすぐに口をついて出るようになります。これが英語日記の最大の効果です。

 

書いた英語を音読して”二重学習”

さらに一歩踏み込んで、書いた文章は必ず声に出して読み上げる習慣をつけましょう。これにより、「目で覚えた英語表現」を耳と口でも確認し、記憶が脳内で強くリンクされます。この視覚・聴覚・発話の三重ルートで学ぶことで、英語が「わかる」から「使える」に変わっていきます。

たとえば、プレゼン前に原稿を書いた後、その内容を3回音読するだけでも効果は絶大です。本番でのスムーズな発話につながり、言葉が詰まる場面が減っていきます。また、ビジネスメールを書く際も、送信前に声に出して確認すると、自然な表現かどうかのチェックにもなり、一石二鳥です。

この「書く→読む→話す」の流れを日々の習慣にすることで、英語力が地に足のついた形で底上げされます。

 

 

「英語で質問→英語で答える」習慣

英語をスムーズに話せる人に共通するのは、質問を英語のまま理解し、瞬時に英語で返す力があることです。つまり、「聞く→理解する→考える→話す」という回路が頭の中にしっかり築かれているのです。
しかし、この回路は生まれつきのものではなく、日々のトレーニングによって後天的に身につくスキル。特に、「英語で質問され、それに英語で答える」シンプルなQ&Aの反復こそが、英語脳を鍛える最短ルートです。普段の学習に、この「Q&Aドリル」を取り入れるだけで、驚くほど反応速度が上がり、英語がスムーズに出る実感が得られるでしょう。

 

“毎朝3つ”自分への質問に英語で答える

忙しい毎日でも継続しやすいのが、朝のQ&Aトレーニングです。方法はシンプルで、ノートやスマホに、以下のような自分への質問を書き、それに英語で答えるだけ。

What’s your plan for today?(今日はどんな予定?)

How was your weekend?(週末はどうだった?)

What’s your biggest challenge right now?(今、一番の課題は?)

たとえば、“Today, I have a team meeting in the morning and a client call in the afternoon.” と答えます。大事なのは、長くなくてOK、でも必ず英語で考え、英語で表現すること。この朝の3問が、脳に英語のスイッチを入れ、一日のウォームアップになります。

慣れてきたら、ビジネス寄りの質問にレベルアップしてもよいでしょう。たとえば、“What progress did you make on your project yesterday?” や “How will you handle a difficult client today?” など。これを毎日習慣化することで、確実に英語で考える筋力がついていきます。

 

“オンライン英会話”で実践的な質問攻めに慣れる

さらにステップアップしたい場合は、オンライン英会話を活用しましょう。特にフリートーク型のレッスンは、英語脳を鍛える実戦練習に最適です。講師から予想外の質問を次々と投げかけられることで、「英語で聞かれ、英語で答える」反射スピードが一気に鍛えられます。

たとえば、“Can you tell me about a recent challenge at work?” や “What do you think about the latest business trend?” など、実際のビジネス英語に近い質問に対して、瞬時に答える訓練ができます。初めは詰まりながらでもOK。回数を重ねるうちに、少しずつ考えるスピードと表現のバリエーションが増え、「英語が口からスッと出る」感覚が育ちます。

ポイントは、週1回でも継続すること。忙しいビジネスパーソンでも、継続さえできれば、確実に脳の中の英語回路が強化されていきます。特に、事前に「朝の3問Q&A」で脳を慣らしておくと、レッスンでの即答力もさらにアップします。

 

まとめ

英語がスムーズに話せるようになる人たちに共通するのは、特別な才能ではなく、日々の習慣の積み重ねです。今回ご紹介した5つの習慣。これらはすべて、英語を英語のまま理解し、使うためのトレーニングです。忙しいビジネスパーソンこそ、こうした短く・深く・毎日の習慣が成果を生む鍵です。今日から、まずは1つ、ご自分に合った習慣を取り入れてみてください。その小さな一歩が、確実に英語力のブレイクスルーにつながります。

ではまた次の記事でお会いしましょう!