【言い換え上手は会話上手】伝わる英語に変える<言い換え>トレーニング

こんにちは、TORAIZ イングリッシュコンサルタントのYukiです!

言いたいことはあるのに、なんだかキツく聞こえる…会話の途中、相手の顔が曇った…

そんな経験はありませんか?英語でも、ちょっとした言い回しの違いで印象が大きく変わります。

実は、英語圏ではYES/NOをはっきり伝える文化がある一方で、「何でも率直に言えばいい」というわけではありません。むしろ、状況や相手に配慮した“伝え方”の工夫が、良好なコミュニケーションには欠かせないのです。

この記事では、日常会話からビジネスシーンまで、相手に伝わる「言い換え力」を磨くための実践フレーズをレベル別に紹介します。やさしく、柔らかく、そしてスマートに。相手の心に届く英語を一緒に身につけていきましょう。

 

カジュアル英語を<柔らかく>言い換える

友人や同僚とのカジュアルな会話でも、意外と気を遣う場面は多いものです。ちょっとした表現の違いが、関係性に大きな影響を与えることもあります。

ここでは、日常的によく使うストレートな英語表現を、相手に不快感を与えない柔らかな言い回しに言い換えるコツを学びます。思いやりのある言葉づかいは、日常のコミュニケーションをよりスムーズにしてくれます。

 

“I don’t like it.” → “It’s not really my thing.”

単に「嫌い」と言うよりも、趣味の違いを尊重する言い方に変えてみましょう。否定的な印象を与えずに、さりげなく自分の好みを伝えることができます。

“I don’t like jazz.”(ジャズは好きじゃない)

“Jazz isn’t really my thing.”(ジャズってあんまりハマらないんだ)

直接的に言うと、相手の好みを否定してしまう印象を与えることもあります。後者の表現を使用すれば、個人の好みとして柔らかく伝えることができます。

 

“You’re wrong.” → “I see it differently.”

相手と意見が違うとき、真っ向から否定すると摩擦を生みます。「違う意見を持っている」ことを丁寧に伝えることで、より建設的な対話が可能になります。

“You’re wrong.”(それは間違ってる)

“I see it differently.”(私は少し違う視点で考えています)

会議などで “You’re wrong.”と言ってしまうと、相手を責める印象になります。  “I see it differently.”とすれば、対立を避けつつ意見を述べることができます。

 

“That’s stupid.” → “I’m not sure that would work.”

アイデアを批判したいとき、直接「ばかげてる」と言ってしまうと、相手の気持ちを傷つけかねません。少し距離を置いた言い方で冷静に意見を述べましょう。

That’s a stupid idea.”(それはばかげたアイデアだ)

“I’m not sure that would work in this situation.”(この状況ではうまくいかないかもしれません)

前者は非常に攻撃的に聞こえる可能性があります。 少し回りくどいように感じるかもしれませんが、”I’m not sure~”から始めると冷静で協調的な印象になります。

 

丁寧さと配慮を感じさせる<前向き>な言い換え

相手との信頼関係を築くためには、断り方や依頼の仕方にも気を配る必要があります。

ここでは、ネガティブな印象を与えない表現や、前向きな気持ちを伝える言い換えに焦点を当てます。少しの工夫で、印象が大きく変わることを実感できるはずです。柔らかな言い方を身につけることで、コミュニケーションの幅が広がり、関係性の質も高まります。

 

“I can’t do that.” → “Let me check and get back to you.”

結果的に断ることになったとしても、相手側からするとなんとかスケジュール調整をしようとしてくれたんだ、という印象が残りますので、人間関係にヒビが入ることもありません。

 

“You need to…” → “Would you mind…?”

相手に依頼する際、命令的な表現は避けたいものです。より丁寧で協力を得やすい言い換えを覚えておきましょう。

“You need to send the file.”(ファイルを送ってください)

“Would you mind sending the file by noon?”(正午までにファイルを送っていただけますか?)

“You need to send the file.”は命令的でビジネスでは避けたい表現です。  “Would you mind ~?”と丁寧に言い換えることで、協力を得やすくなります。

 

“That’s not possible.” → “Here’s what we can do instead.”

断るときは、代案や代替案をセットで伝えるのが効果的です。「できません」で終わらせず、前向きな提案を添えることで、相手に好印象を与えることができます。

“That’s not possible.”(それは無理です)

“That might be difficult, but here’s what we can do instead.”(難しいかもしれませんが、代わりにこちらはいかがでしょうか?)

代替案を提示すると、前向きな印象になりますし、その後の会話もスムーズに運べますね。

 

プロフェッショナルに響く<洗練された>言い換え

仕事で成果を出すためには、言葉に説得力や信頼感が求められます。

ここでは、相手に敬意を払いながらも、論理的に自分の意見を伝えられる表現に注目します。洗練された言い換えができることで、コミュニケーションの質が大きく向上します。特にビジネス英語では、控えめかつ戦略的な表現が信頼を築くうえで重要になります。

 

“I think…” → “It seems that…” / “From what I’ve seen…”

自分の考えを述べるとき、根拠や客観性を加えることで、意見に信頼性が生まれます。

“I think this approach works.”(この方法が効果的だと思う)

“From what I’ve seen, this approach has been effective.”(私が見てきた範囲では、この方法は効果的でした)

前者も失礼ではないですが、説得力に欠けるため、ビジネスシーンでは後者のような言い方を意識して用いていくべきです。英語の初中級者が大好きな言い回しではありますが、プロフェッショナルなビジネスパーソンとして扱われたいのであれば、このような上級表現もマスターしていくべきでしょう。

“It’s a problem.” → “It’s a challenge we need to address.”

問題点をただ指摘するだけでなく、前向きな姿勢を示すことで、信頼と協力を得やすくなります。

“It’s a problem with our system.”(我々のシステムに問題があります)

“It’s a challenge we need to address moving forward.”(今後取り組むべき課題です)

責めるトーンを抑えつつ改善姿勢を見せることで、問題に真摯に対処しようとしている、と受け取ってもらいやすくなります。

 

“That’s not accurate.” → “Let me clarify the details.”

相手の発言に誤りがあるとき、単に「間違っている」と指摘すると、反感を買いやすくなります。代わりに、自分の言葉で「補足」や「説明」という形をとることで、スムーズな軌道修正が可能になります。

“That’s not accurate.”(それは正しくない)

“Let me clarify that point a bit.”(その点について少し補足させてください)

相手の立場を尊重しながら訂正することで、傷つけることなく他の聞き手にも情報共有ができます。

 

 

すぐに実践できる!言い換えトレーニング法

「言い換えが大事なのは分かったけど、どう練習すればいいの?」
そんな声にお応えして、ここでは今日からすぐに始められる言い換え練習法をいくつかご紹介します。
特別な教材や時間がなくてもOK!日常の中でできる方法ばかりなので、ぜひ気軽に試してみてください。

 

〇〇ってどう言い換える?ゲーム

ChatGPTなどのAIに「この文をやさしく言い換えて」「ビジネス英語に言い換えて」などとリクエストすれば、ゲーム感覚で様々なパターンが学べます。

“Tell me when you’re free.”
フォーマルに言い換えて

“Please let me know a convenient time for you.”

 

“Can you send me the file?”
→ フォーマルに言い換えて


“Could you please forward me the file when you have a moment?”

 

“You look tired.”
→ 優しく気遣うように言い換えて


“Are you okay? You seem a bit tired—want to take a break?”

このように、トーンや言葉の選び方ひとつで、相手への印象や会話の空気は大きく変わります。AI相手ですと気兼ねなく質問ができますし、微妙なニュアンスの違いなども説明してくれるため、とても良い言い換え練習となります。

 

シャドーイング+要約練習

ニュースやドラマなどを聞いたあとに、「今の内容を別の言い方で説明する」練習です。
聞いたまま真似するシャドーイングだけでなく、「どう言い換えるか」を考えると語彙力、しいてはアウトプット力も伸びます。

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まとめ

言い換えはただの言葉遊びではなく、相手に配慮しながら自分の意見をしっかり伝えるための力です。感情的な衝突を避けたり、信頼関係を築いたり、話し合いを前向きに進めたりする鍵になります。

言葉を変えれば、伝わり方も変わる。英語でも、日本語でも、その本質は同じです。日々の会話で今回のフレーズを意識して使うことで、あなたの英語力は“伝える力”として確実にステップアップしていくはずです。

ではまた次の記事でお会いしましょう!